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弁護士法人心 大阪法律事務所

交通事故で後遺障害が残った場合の慰謝料

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2023年1月24日

1 交通事故と慰謝料

交通事故により傷害を負われた方は、加害者に対して慰謝料を請求することができます。

慰謝料とは、不法行為により精神的な苦痛を受けたことを理由として請求できる賠償金です。

しかしながら、精神的な苦痛について、どれほどの慰謝料を請求できるのかは、ほとんどの方が把握されていないことだと思います。

このため、相手方保険会社から提示された金額に疑問を抱かず、そのまま応じてしまう方も少なくありません。

ここで注意していただきたいのが、相手方保険会社から提示される慰謝料は、適正な金額とは限らないという点です。

なぜそうなるのかというと、慰謝料の算定には複数の基準が存在するためです。

相手方保険会社から慰謝料が提示されたら、まずは弁護士に相談されることをおすすめします。

2 後遺障害と慰謝料

交通事故で傷害を負われた方の中には、治療を続けたものの、後遺症が残ってしまうことがあります。

このとき、自賠責保険会社を通じて後遺障害の申請を行い、認定された場合には、加害者に対して、後遺障害に関する損害賠償を請求することができます。

後遺障害に関する損害賠償としては、「逸失利益」と「後遺障害に関する慰謝料」があります。

逸失利益とは、後遺障害が残存した結果、労働能力が喪失し、将来の収入が減少するおそれがあるため、この将来の減収を賠償として請求するものです。

また、交通事故により負傷したことによる慰謝料(傷害慰謝料または入通院慰謝料といわれます)とは別に、後遺障害が残存したこと自体に関する慰謝料を請求することができます。

3 慰謝料の算定基準

交通事故に関する慰謝料の算定基準としては、①自賠責基準と②裁判基準があります。

① 自賠責基準

自賠責基準は、自賠責保険から支払われる後遺障害部分の保険金のうち、慰謝料に該当する金額です。

② 裁判基準

裁判基準は、裁判所で裁判をした場合に、裁判官が認定する可能性が高い目安の金額であり、「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」という表紙が赤い本に記載されています(この本は、交通事故の「赤い本」と呼ばれています)。

4 後遺障害慰謝料の金額(自賠責基準:裁判基準)

両者を比べてみると、以下に述べる通り、自賠責基準の金額よりも、裁判基準の方が高額となっています。

⑴ 自動車損害賠償法施行令別表第1の場合

  •     自賠責基準   裁判基準
  • 第1級 1650万円  2800万円
  • 第2級 1203万円  2370万円

⑵ 自動車損害賠償法施行令別表第2の場合

  • 第1級 1150万円  2800万円
  • 第2級  998万円  2370万円
  • 第3級  861万円  1990万円
  • 第4級  737万円  1670万円
  • 第5級  618万円  1400万円
  • 第6級  512万円  1180万円
  • 第7級  419万円  1000万円
  • 第8級  331万円   830万円
  • 第9級  249万円   690万円
  • 第10級 190万円   550万円
  • 第11級 136万円   420万円
  • 第12級  94万円   290万円
  • 第13級  57万円   180万円
  • 第14級  32万円   110万円

5 後遺障害のご相談は当法人へ

上記のとおり、後遺障害の慰謝料は、自賠責基準と裁判基準とで大きく金額が違います。

加害者側の保険会社は、被害者本人に対して、自賠責保険の範囲でしか慰謝料を提示してこないことが多々あります。

一方、弁護士にご依頼いただければ、裁判基準をもとに慰謝料を請求することができるため、正当な補償を受けることが期待できます。

また、特に重度の後遺障害を負われた方は、ご本人のみならず、その近親者も慰謝料を請求できることがあります。

大阪にお住まいで、後遺障害でお悩みの方は、当法人にご相談ください。

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