大阪で『自己破産』の相談なら【弁護士法人心 大阪法律事務所】まで

弁護士による自己破産@大阪

お役立ち情報

自己破産をすると農地はどうなるか

  • 文責:所長 弁護士 大澤耕平
  • 最終更新日:2024年8月15日

1 自己破産した場合の財産の扱い

自己破産の開始決定がなされると、破産者の所有する財産は、一部の自由財産を除き、原則として破産管財人の管理するところとなり、換価処分をして破産手続きのなかで債権者に配当されることになります。

これは、破産者が所有する不動産も同じであり、不動産が土地か建物か、宅地か農地かなどにかかわらず、すべて破産手続きにおいて破産管財人の管理する財産となります。

具体的には、破産手続き開始決定時点で破産者が所有していた農地は、破産管財人により売却、換価して、破産財団の現金を増やし、各債権者に配当します。

2 不動産競売

不動産の換価方法として、もっとも有名なのは不動産競売かと思われます。

不動産競売とは裁判所で競売の期日を定め、入札により、当該不動産を購入する人物を決める手続きです。

競売手続きの場合、だれが不動産を購入するのかを破産者や破産管財人が指定することはできず、最も高い買値をつけた人物が当該不動産を落札することになります。

したがって、親族のだれだれに買い取って農業を続けられるようにしたいなどという個別の調整は不動産の競売の場合にはできないことになります。

それでも、一般的には競売で不動産を売却する場合、普通に不動産売買取引をする場合の相場よりも売却価格は安くなる傾向があります。

また、農地の場合、農業委員会に関連する規制など複雑な法規制が絡んできますので、そもそも農地を競売で購入しようとする人物が現れない場合もあります。

3 任意売却

そのような事情も考慮して、破産管財人は任意売却の方法を検討することが少なくありません。

任意売却とは、任意に不動産を購入してくれる人物を探して、当該人物との間で不動産の売買契約を結ぶ方法です。

ただし、この場合でも農地を自由に安売りしてよいというわけではなく、客観的に不動産査定をして判断された不動産価格と照合して、相当性のある金額で売却することが必要となります。

弁護士紹介へ

スタッフ紹介へ